都立新宿高校・館山寮再建計画
都立新宿高校の100年続く臨海教室の為の合宿所が、2019年秋の台風により甚大な被害を受けた。 寮は築55年で元の建屋の設計は新宿高校出身の建築家7名によって設計をされた。 同窓会が管理していたことから、同窓生の有志が集まり再建計画が始まった。 原田が新宿高校の同窓生という事から設計をニジアーキテクツが担当することになった。 被害の少なかった中央の食堂棟を残し、両翼の男子棟と女子棟を再建することとなった。 臨海教室までに間に合わせるという厳しいスケジュールと少ない予算の中、200u以下の平屋の棟に分割し渡り廊下で繋ぐことで、簡易な建築確認申請と施工計画とした。 同窓生の記憶に残っている元の建屋の外観やロッジアとしての外廊下は継承し、ネガティブな印象であった室内空間を気持ちの良い体験として記憶に残るように勾配天井の気積の大きな空間として提案をした。 コロナ禍の影響で計画が一時中断するも、2022年夏に再建を果たし無事に臨海教室が行われた。

敷地:千葉県館山市
用途:寄宿舎
構造:木造・平屋建て
延床面積:900u
構造設計:平岩構造計画
施工:加藤建設


2019年秋の台風による被災状況