東京建築賞 住宅部門 最優秀賞受賞!

この度、東京都建築士事務所協会主催の東京建築賞にて、『段庭の家』が住宅部門の最優秀賞を受賞いたしました。協会のウェブサイトにて発表となりましたので、お知らせいたします。

https://www.taaf.or.jp/news_common/detail/1776.html

作品に自信はありながらも、なかなか評価されることが無かった『段庭の家』ですが、はじめて評価していただき最優秀賞という大変光栄な賞を頂けたことに喜びとともに安堵の気持ちでいっぱいです。

3名の審査員が現地審査に来られ、そのうちの建築家の原田真宏さんと石井秀樹さんからは終始居心地の良さを口にされていたのと仕上がりの質の高さに対して工事費が大変低く抑えられていることにとても驚かれていました。(正直、他にも良いコメントばかりだったため疑ってしまいました。笑)

今まで過去の作品でARCASIAのアジア建築賞新人賞・日本建築設計学会のArchitects of The Year・グッドデザイン賞は頂いておりますが、初めての現地審査があった今回の賞で「やっと一つ取れた」といった感想が正直なところです。

ここであわせて本音を述べさせて頂くと・・・コロナ禍以降工事費の高騰、人手不足、人件費の高騰、土地の価格の高騰などにより工事費調整・設計仕様調整に大変時間を要することになり、従来の全工程に対して1.5倍〜2倍かかる様になり、作業量は増えているにも関わらず設計料が入る間隔が広がってしまったり、計画自体を諦められてしまうお施主様も多くいたりと、各プロジェクトが全く採算が取れなくなり、大変経営が厳しい状況が続いています。

もっと割り切って作業量を減らして効率良く仕事をすれば良いのかも知れませんが、どうしてもお施主様には私たちが自信を持って良いものを提供したいという一心で設計活動をしているため採算度外視傾向になっているのが実情です。

『段庭の家』は私たちを信じてじっと待っていただいたお施主様と、多くの調整作業に付き合っていただいた施工者である山菱工務店の組み合わせによって完成させることができ、賞まで頂くことが出来たと思います。感謝申し上げます。

東京建築賞は設計者だけではなく、建築主と施工者にも表彰される賞であることに喜びを感じます。

今回の賞を頂くことで、私たちの建築に対する真摯な姿勢と建築の価値が届くべきところに届き、次のお仕事に繋がることを期待しております。

『段庭の家』は住宅ではありますが、非住宅にも適用出来るコンセプトを持っていると考えています。私たちは住宅以外の用途の設計経験も豊富にあり、大小規模に関わらず対応が可能ですので、是非ともご用命頂けますと幸いに存じます。